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建設新聞社

 

平成22年度1級土木施工管理技士「実地・学科試験」 総評

〔実地試験〕選択問題は比較的平易。経験記述問題を厳密に審査か。

〔経験記述問題〕
今年の施工経験記述問題は、「当初計画と気象、地質、地下水、湧水などの自然的な施工条件が異なったことにより行った品質管理」という、計画と自然条件が異なった事例での品質確保の対応について、記述を求めたものであった。
工事施工における品質の管理は、地形や地質、気象や周辺環境等の施工条件によってその対応に工夫が求められるが、その中でも自然条件の要素が大きく関わっているため、かなりの受験生が記述できたのではないかと推察される。ただし、昨年度の実地試験の合格率の結果や、今回試験問題を解答する際の注意書きの中で、「設問2の解答が無記載又は設問で求められている内容以外の場合、問題2以降は採点の対象となりません。」との指定があったことにより、採点については、より厳密に審査されるものと思われる。

〔選択問題〕
今年の選択問題は、設問1が穴埋め問題、設問2が留意点や対策についての記述問題であり、極く標準的な出題形式での出題であった。

内容に関しては、問題1の土工の場合、構造物と接続する部分の盛土についての出題であり、昨年の傾斜地盤上の盛土(品質管理で出題)に続き、特殊箇所の盛土についての出題となった。また、設問2は、切土盛土における排水処理と高含水比の粘性土を盛土材料とした場合の施工上の留意点を記述する問題で、どちらも過去に出題された内容との関連があり、昨年度に比べると解答しやすかったのではないかと思われる。

コンクリート工に関しても、設問1は、例年どおりの不適切な文章を選択して適切でない箇所の訂正を求める問題、設問2は鉄筋保護のためのコンクリートの性能確保対策を記述する問題で、内容的には平易であったと思われる。

その他の分野の問題では、設問1が難易織り交ぜての構成で、解答に苦労した部分もあったと思われるが簡単に解答できる箇所もあり、比較的解答しやすかったのではないかと思われる。また、設問2においては、品質管理では締固め曲線の作成、安全管理ではクレーンの転倒防止のための据付け時の対策と、過去問とほぼ同様の問題が出題された。

以上の結果を見てみると、総じて今年の実地試験の難易度はそれほど高くなく、施工経験記述の結果が合否に大きく関わってくるものと推察される。

(10.08 教務部)

〔学科試験〕新規問題に惑わされないこと。受験対策の基本は「過去問」にあり

〔A問題〕 

 今年のA問題は、試験最初の土木一般において、ジオテキスタイルの施工、自己収縮ひずみ、中性化深さの算定式、既製杭の溶接欠陥の原因等についての新規出題があり、正答肢以外でも同様の見慣れない問題があったため、難しく感じた受験者も多かったと思われる。
 ただ、専門土木と法規については、ほぼ例年どおりのレベルであり、全体としてそれほど難しい問題ではなかったように思う。

 

〔B問題〕 

 また、B問題では、共通分野のマスカーブ、安全管理での足場における安・衛・法の改正点、特定作業における労働災害防止措置、クレーンの荷の下の立ち入り禁止、ハインリッヒの法則、品質管理におけるプルフローリング試験とアスファルト混合物の性能改善のための対策等の問題が新規に出題されたが、それ以外は過去に出題されている内容であり、B問題に関しては総じて解答しやすい問題であったように思われる。

 今年もそうであるが、18年度以降、試験全体の傾向として、定型的な規定表現での出題が少なくなり、内容の判断を問うように変わりつつある。

  また、今年も昨年と同様、新規の出題にとまどった人も多かったと思う。
 試験にあたり、出題者は受験者の目先をくらませようと、要所に新規問題を配置してくるが、受験対策の基本は、過去問題の中にある。過去問題の内容の把握、理解が得点に結びつく。

 

(07.06 教務部)